『素地仕上』

更新日:2019/03/15

最近のブログで「素地仕上」と書いたところ、社内から素人に判らないんじゃないか?
と指摘を受けましたので、木材・合板の素地仕上についてお伝えします。

素地仕上

これが「素地仕上」です。
要するに、「何もしないで、材料をそのまま使う」ことです。
写真の材料は針葉樹合板で、木肌が比較的滑らかで軟らかい質感があります。

木材や合板の種類によってはトゲが刺さりやすいモノもありますので、
人の手に触れやすい箇所では、サンドペーパーをかけたり、塗装をかけたりします。
この写真では、合板がそのまま巾木として使われていますが、
人の手に触れにくい箇所ですから、「素地仕上はアリ」と云うことになります。

一方、素地仕上は、汚れやすく表面が傷みやすいので、
木材保護を目的として塗装をかけたりします。


OSB合板

最近よく見かける合板です。
OSB合板と呼ばれるもので、木材のチップを接着材で固めて作られます。
素手で触るとトゲが刺さることがあるので、素地仕上には向かない合板です。
お店などの壁材として使われているところでは、透明な塗装がかけられていることが多いです。
また、産地によって表面の質感が異なり、はじめから塗装をかけたようなツヤがあるOSB合板もあります。


シナ合板

これはシナ合板です。
色白で滑らかで軟らかくムラのない木肌が特徴で、手触りが良い合板なので、
素地仕上で使われることも多く、建築家が好きな素材のひとつです。

着色には「ステイン」などの木材に浸みこむ塗料を使います。
この合板は、着色しても吸込みムラが少ないので比較的狙い通りの仕上げができます。
但し、着色すると素地仕上に比べて木目が浮き出すので、着色せずにクリア塗装だけをかけることもあります。

クリア塗装は、木材表面に膜を作るので手垢などが付きにくくなります。
また、クリア塗装には、全ツヤ・7分ツヤ・半ツヤ・3分ツヤ・全消し など艶消しのレベルがあり、
「できれば素地仕上にしたいけど、素地のままだと手垢がついて汚れやすいので、クリアだけ
は掛けておきたい」という場合に、自分で選ぶと何ツヤにするか結構迷います。
なので、設計事務所によってはあらかじめ仕様を決めてあり、
「シナ合板 、クリア塗装、半ツヤ、目透し張り」と設計図書の仕上表に書いたりします。

素地仕上げにしたいなぁと思ったら、
使う場所に応じて、
素地の状態で、人に対してモンダイないか?
素材自体に対してモンダイないか?
を考えたうえで、素材感を生かすにはどうすれば良いかを考えることになります。
究極の素地仕上は「何もしない」なのに、結構やることがあるのが素地仕上の奥深さというところでしょうか。


以上です。