『トラス構造の建造物』

更新日:2019/04/12
名古屋出張に行ったとき、目的地である高岳(たかおか)駅に早く到着した為、
ちょっとブラブラと歩き、『名古屋といったらテレビ塔だ!』と思い、テレビ塔を見に行きました。

名古屋テレビ塔のある久屋大通という場所について辺りを見回し、
「何か見覚えのある知識だな~」と思ったら、小さいころによく遊びに行った札幌の大通公園に似ていました。
テレビ塔・大通・公園・芝生・噴水という目に映った光景から、記憶がよみがえってきました。

空間の構成が似ているので、どっちが先か調べてみたところ、公園は札幌が、テレビ塔は名古屋が先に出来たそうです!


近づいて見ると、テレビ塔の周りには鋼製の囲いで囲われており、
中には入ることができませんでしたが、外から見るだけでもこういったテレビ塔のような鉄塔には
構造的に特徴があり、楽しんで見ることができます。

その特徴とは、三角形のカタチをした部材をいくつも組み合わせて作られていることです。
建築構造としての言い方でいうと『トラス構造』と呼ばれるものです。

先程の写真で、トラス構造になっている部分に赤い線でなぞってみると下写真のような感じになります。
(木や看板で見えなかったので、見える範囲の部材だけを赤い線でなぞっています。)


名古屋テレビ塔に限らず、札幌テレビ塔でも、東京スカイツリーでも、パリのエッフェル塔でも同じです。

トラス構造と言われても・・・と思ったので、簡単にトラス構造の説明をします。

トラス構造は、力学で考えても、合理的な形態の構造と言えます。
簡略化して、単純な軸材として説明すると、下図のようになります。
『三角形を組み合わせた部材』と『四角形を組み合わせた部材』にそれぞれ力を加えてみます。


力を加えつづけていくと、次のように変化します。
右側の『四角形を組み合わせた部材』は、力を加えていくと、平行四辺形のようなカタチになるでしょう。
左側の『三角形を組み合わせた部材』は、力を加えても、軸材が圧縮し合ったり、引っ張り合ったりして、
三角形の形状を保つことが出来ます。
下図の青色の矢印が圧縮材で、赤色の矢印が引張材です。


簡単に言うと、力が加わっても構造的に安定しているので、変形しにくいです。


最近行ったアトリウム建築である新宿NSビルの屋根も屋根を支える骨組みが
トラス構造で作られていたので、紹介します。

下写真の左はエントランスから中に入って撮影した写真です。
右写真は、床から屋根を見上げて撮影した写真です。



最上階のフロアまでいって、屋根の骨組みを撮影してみました。
やっぱりトラス構造になっていました。



身近なところでいうと、電車のつり革もそうです。
体を支える為につり革を掴むと思いますが、1本だけ掴むと、あちこちに手が動きますが、


つり革2本を組み合わせて掴むと構造的にトラス構造となるので、
電車が進行方向には動かなくなり、安定します。


本当に安定するのか試してみたい場合は、通勤・通学などの混雑時を避けて、
誰もいないときを狙って、マナーを守って、トライしてみてください。


以上、トラス構造のご紹介でした。